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(18) 法律事務所MAIMEN

法律事務所MAIMENは2009年12月17日にスタートした、長野県須坂市初の法律事務所です。「MAIMEN」とは「respect=尊敬」とほぼ同義の「my man」という言葉をもとに事務所メンバーによって考え出され、「いつも尊敬できる仲間たち」という意味が込められています。
事務所のメンバーは弁護士の鏡味聖善(かがみまさよし)さん、行政書士の資格を持つ事務員の尾西浩貴(おにしひろたか)さん、同じく事務員であり弁護士を目指している金沢理映子(かなざわりえこ)さん・稲村朝(いなむらあした)さんの4人です。彼らは全員、上智大学法科大学院の卒業生であり、長野県出身者もいません。またMAIMENは鏡味さんが司法修習終了後、既存の法律事務所に就職せず、直ちに独立した、「即独事務所」でもあります。この様にいくつもの挑戦的な特徴を持つ法律事務所MAIMENへのインタビューは、司法制度改革により変化を余儀なくされるであろう我々法科大学院生にとって大変興味深いものとなりました。
今回は鏡味さんと稲村さんからお話を伺うことができました。

鏡味 聖善さん稲村 朝さん

1.設立の経緯 ―仲間と一緒に働きたかった―

(1)きっかけ

――同じ法科大学院の出身者で事務所を立ち上げることになったきっかけは何だったのですか。

鏡味:事務員である尾西の誘いがきっかけです。尾西とは在学中に大学院のバスケットボールチームで知り合ったのですが、彼との「せっかく出会ったんだから、一緒に事務所をやらないか、就職なんてつまらなくないか」という冗談めいた話から始まって、卒業して司法試験に受かって修習という中で、就職にこだわる必要は無いかなと考えるようになりました。

――就職でなく即独というのはどの時点で決められたのですか。

鏡味:最終的に開業を決めたのは、司法修習中のゴールデンウィーク前でしたね。プロジェクトとしてはそれよりずっと前から進めていて、企画書をお互いに作り合ってそれをすりあわせて、不測の事態が無い様あらゆることを想定しました。

――それまでは、就職もいいかなと思いながら秤にかけていたのですか。

鏡味:そうですね。最終的に即独することは決めていましたけど、周りからは就職してからの方がいいのではないか、という意見もあったので。任官も選択肢から外さず、一応就職活動を経験して内定をもらった上で、それでも即独がいいと思えたらすぐに開業するつもりでした。

――決定打は何だったのでしょうか。

鏡味:それも普通の人とは違うと思うのですが、仲間と一緒に働きたかったのというが正直一番大きな理由です。なので即独か就職かを秤にかけたといっても、どれにしようか迷うというよりは選択肢を並べた上で選んだことに価値があるというか、それくらいやりたいことなんだ、というのを自分に言い聞かせて周りにも分かってもらうためでした。元々仲間と一緒にやるということで腹は決まっていました。
 あとは、大きい事務所に入るつもりはなかったんです。就職するなら東京の小規模な事務所に入るつもりで就活していたんですが、そういうところって結局ボスに丸投げされた仕事をやるので、その意味では即独も小規模事務所への就職もあまり変わらないのではないか、と感じました。それなら最初から自分でやって、成功も失敗も自分と仲間の責任でやれた方がいいんじゃないかと思ったんです。

左から稲村さん、鏡味さん、酒田

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