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――有難うございます。お二人は対照的な就職活動をしていたというように思われますが………。

宮地:仕事でも対照的で(一同笑)。

畑井:ただ、私もそれほど多いわけではなくて、友人の中には10、20という数の事務所訪問に応募している人もいましたが、私は多分5、6くらいだったですね。

――その数を聞くと、そんなに変わらないですね。

畑井:合格発表前には就職活動にそれほど力を入れていないという点は共通していると思います。

――では、就職活動をする上での自分の強みは何であったのかということと、それと関連して、ご自身が、あさひ法律事務所に採用された理由について、先生方のお考えを推測で結構ですのでお聞きしたいです。

宮地:試験の時からそうだったと思うんですけど、私の場合、こういう場で「緊張」はしても「物怖じ」はしない、また、ある意味適当なので、わからない質問に対しては正直にわかりませんと言えたし、わかることは自信を持って言うし、というところで、変に形式上のきれいなことを言ったりしなかったことは良かったのかな、と思います。

――では、一方で畑井先生はどういった……

畑井:2人の性格は対照的と言えば対照的なのですが、就職活動に関しては私もそれほど悩まなかったですね。受け答えに関しては、自分の強みをアピールすることより、弱みを見つめ、きちんと説明ができることが大切なのではないかと思っていました。積極的に強みをアピールというのはあまりした覚えは無いような気がします。
 これは個人的な見解ですが、応募する全員がそれぞれ自分はこんなに優秀なんだとアピールしているわけですから、採用する側にしてみれば、よほどの強みがない限りアピールにならないのではないかと思いますので、それよりは、率直に、自分の良い点も悪い点も説明するほうが良いのではないかと思っていました。
 例えば、私は合格時に合格者平均年齢と同じ年齢だったのですが、いわゆるストレートで合格した人よりは年齢が上ですので、この点は弱みといえるのかもしれません。
 しかし、この点については、私は学部時代ずっと、所属していた大学の合唱団の活動をすごく熱心にやっていて団長も務めており、その結果旧司法試験の勉強を開始したのが大学4年になってからだったということが主な理由で、私は、合唱団での活動を通じて得たものの大きさからすれば、多少合格時の年齢が高くなっても良いと考えていました。面接では、そういったことを率直に話すよう心がけていました。

――私のような年齢の高めの学生には大変励みになる話です(笑)。では、次の質問に進みたいと思います。新司法試験に合格しても弁護士事務所への就職活動は厳しいと聞いています。法科大学院在学中に将来の就職を意識して、何かしていたことがあれば、教えていただきたいと思います。

畑井:それが、全然していなかったですね。私の周囲でも、エクスターンシップとかサマークラークに何名かは行っていましたが、私は全く利用していませんでした。
 視野や経験を広げるという意味でエクスターンやサマークラークに行くのは良いことだと思いますが、あくまで法科大学院時代は、新司法試験のため、といったら語弊があるかもしれませんけど、法曹になるために必要な実力をつけるための期間ですので、真剣に勉強をしていれば、就職活動については気にしない方が良いのではないかと個人的には思っていましたし、その考えは今もあまり変わりません。

宮地:私も一緒で、私自身は特に何も準備していなかったですね。今考えてみても、何をしていれば良かったかわからないというのが本音です。ただ、唯一言えることは、修習中に周りを見ていると、就職地によっては採用活動において以前からの人間関係が非常に重視される場合もあるようで、ロースクール時代からの実務家教員とのつながりを大事にする人や、エクスターンやサマークラークでしっかりした人間だというところを見せた人が割と有利に扱われているということは感じましたので、そのような地方での就職を考えている場合であれば、学生時代から法曹界での良好な人間関係を作っておくことは大事なのかな、と思います。

畑井:なるほど。東京だとあまり影響しているような気はしないですが、そういうこともあるかもしれません。ちなみに私は実務家教員と割と仲が良かった方で、よく飲みに行ったりもしていましたが、就職活動にはなんら影響がなかったですね。

――畑井先生は、今から当時を振り返ってみて、今思えば就職にこういうことをやっておけば役立ったんじゃないかな、というようなことはありますか。

畑井:就職に限らず、視野を広げるためにしておくべきことはあったかもしれませんが、就職のために、ということに限定するのであれば、本当に全くないですね。
 これはあくまで個人的な考え方ですが、将来の就職活動を有利にするためだけに法科大学院在学中から色々と行動するのは、実務家の側からしてもあまり好ましく映らない気がします。やはりやるべきことはその段階段階で違うと思うので、真剣に勉強している中で、こういうところが疑問なのですが実務家の立場でどう考えますかというスタンスで質問をする方が、結果として好ましい印象を与えるのではないでしょうか。