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(10) 骨董通り法律事務所


はじめに
他の法律事務所には類を見ず、けれども芸術文化に耳聡ければニヤリとしてしまうような名前を持つ「骨董通り法律事務所」は、表参道駅から歩いて数分程、青山学院大学の裏手の静かな場所にありました。
事務所の中にお邪魔すると、エントランスにあるテーブルにはカルチャー誌やファッション誌が、受付の横には舞台公演や映画のフライヤーがさりげなく配置されています。会議室には外国映画の流れるモニター。まるでデザインオフィスかカフェのようなアート・ローのイメージそのままの世界が、私達を出迎えてくれました。

骨董通り法律事務所は、"For the Arts"を旗印に掲げる「法律家としての活動を通じて様々な芸術活動を支援する法律事務所」として2003年に設立されました。インタビューをさせて頂いた福井健策先生は「芸術文化法」の第一人者として活躍されており、「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」の世話人としても著名な方でいらっしゃいます。アート・ローの世界をほとんど知らない私達に、福井先生はユーモアを交えつつ丁寧にお話をして下さいました。
今回のインタビューの間に最も強く感じたのは、「芸術文化に対する思いが、そのまま仕事への情熱へと連続しているのだ」ということでした。文化・流行の発信地の一つとして名高い青山に事務所を置いていると聞いたとき、私達はその建物の壮麗な外観を思い浮かべずにはいられませんでした。しかしながら、実際に訪ねた事務所は、ともすれば見過ごしてしまいそうな程のとても瀟洒な佇まいだったのです。しかしインタビューを終えた今、その佇まいは、先生の芸術文化に対する思い…芸術文化を陰より支える礎となるという思いの象徴であったように感じられます。

アート・ロー―芸術文化法は、ロースクールで法律を学ぶ私達にとってもあまり馴染みのない言葉ですが、このインタビューを通して、読者の皆様がアート・ローという分野について知ることのできるお手伝いが出来れば幸いです。
文責:永井幸輔



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